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所長ブログ

《コラム》大企業向け税制ですが…H26年度接待飲食費の改正

◆H26.4.1以後開始事業年度から適用開始
 中小企業向けの税制とは言えないものですが、今回は平成26年度の『接待飲食費』の改正について解説したいと思います。
 平成26年4月1日以後の開始する事業年度から、『接待飲食費の50%特例』の取扱いがスタートします。この制度自体は、資本金や青色・白色の区別なく全ての法人について、接待飲食費の50%を損金不算入とする―その裏返しで、50%の損金算入が認められるというものです。平成18年改正より、1人当たり5,000円以下の飲食費については、交際費等の範囲から除かれる措置がなされていましたが、これに当たらないものについて、上記の制度が適用されます。さらに『5,000円以下の飲食費』との取扱いと同様、社内飲食費については、その範囲に含まれておりません。尚、この改正は事業年度単位の適用になっておりますので、4月1日以後の飲食が即、この制度の適用となるわけではないことにご注意下さい。

◆大多数の中小企業は定額控除選択か
 とはいえ、この制度は、資本金の額が1億円以下の法人については、年800万円まで損金算入ができる定額控除限度額方式との選択とされています。実際に『接待飲食費の50%特例』の方が有利となるには、800万円÷50%=1,600万円の接待飲食費を使わなければなりません。国税庁の統計(H23)では、単体申告の1億円未満の法人225万8842に対して、その交際費総額は、2兆797億円。1社平均で92万円ですので、まず中小企業が新制度を選択することは少なかろうという訳です。ただし、連結親法人の資本金等の額が1億円以上である連結子法人については新制度の適用が考えられます。

◆適用する大会社での区分管理が大変!
 一方、新制度を適用する大法人にとっても、新年度からは、交際費の区分管理が結構大変になります。つまり、税務上5,000円以下飲食費、50%特例対象の接待飲食費、社内飲食費、い修梁召慮鮑殀颪4区分の管理が必要になるのです。また、他の接待行為の一連の行為と認められたものの区分もより徹底しなければならない訳で、経理部だけでなく、営業など他部門にも周知・教育が必要となります。

金融業・保険業、不動産業のみなし仕入率を変更!

 2014年度税制改正は、消費増税に伴う経済の影響に配慮した法人税減税が中心になっていますが、消費税では、業種によっては実務に直結する見直しがありましたので、ご確認ください。
 具体的には、
ゞ睛散筏擇喨欷蔚箸鯊茖擬鏤業とし、そのみなし仕入率を50%(現行60%)とする
不動産業を第6種事業とし、そのみなし仕入率を40%(同50%)とする見直しが盛り込まれました。
 この改正は、2015年4月1日以後に開始する課税期間について適用される予定です。

 会計検査院が2012年10月にまとめた消費税の簡易課税制度についての報告書によりますと、検査の対象とした法人・個人事業者約4,700事業者のうちの約8割が簡易課税制度を利用したことにより、納付消費税額が低額となっており、総額約21億円のいわゆる益税といわれるものが生じていることが明らかになっております。
 そして、同検査院では、「現行制度のまま消費税率が引き上げられれば、益税は増大していく」との懸念を示しておりました。
また、自民党税制調査会に報告されました2008年から2010年度分の実態調査結果によりますと、課税事業者の業種別課税仕入率では、金融業と保険業の課税仕入率の平均が47.8%と、みなし仕入率60%を12.2ポイント、不動産業は41.8%と、みなし仕入率50%を8.2ポイントともに下回っていました。
 また、金融業と保険業の67.6%、不動産業の52.9%が、みなし仕入率を20ポイント以上下回っていたことが明らかになっております。

 簡易課税制度は、実際の仕入率を計算するのが困難な中小企業の事務負担に配慮して設けられた制度ですが、仕入率を計算できるにもかかわらず、本則課税の場合と納税額の損得を比べ簡易課税制度の適用を判断している事業者が多いとの指摘があります。
 こうした指摘を受けて、事業区分に新たに第6種事業として不動産業を指定し、これまでみなし仕入率が60%の第4種事業区分だった金融業・保険業を、50%の第5種事業へ移し入れたとみられております。

(注意)
 上記の記載内容は、平成26年3月12日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

《コラム》売電所得と消費税

◆売電収入と所得の分類
 会社員が自宅に太陽光発電設備を設置し固定価格買取制度に基づき売電する場合の所得は通常、雑所得に該当します。ただし、売電のみで雑所得が20万円を超えることは極めて稀なので、他に給与以外の所得がなければ一般的には確定申告不要です。
 なお、不動産賃貸用のアパートに設置した場合や、自営業者で自宅兼店舗として利用している建物に設置した場合などでは、不動産所得や事業所得に分類されます。

◆売電収入と消費税の課税・非課税
 所得税で申告不要なケースでは、売電収入の総額が1000万円を超えることはありえないので、消費税においても申告を要することにはなりませんが、売電行為は反復、継続、独立して行われるものなので、消費税法上の「事業として対価を得て行う資産の譲渡等」に該当するのか、否か、ちょっと考えてみたいと思います。

◆会社員の余剰電力売却のケース
 会社員が生活用として設置した太陽光発電設備から生じた電気のうち、使い切れずに余った場合の余剰電力を電力会社に売却したものは、消費者が生活用資産(非事業用資産)の譲渡を行っていることに該当するものなので、消費税法上の「事業」としての資産の譲渡には該当しません。
 従って、事業者ではない者が行う余剰電力の売却は、金額がいくら嵩んでも課税対象となりません。
 また、設備投資にかかる消費税の還付を受けるためにとして課税事業者を選択する手続をしても、もともと事業者ではないので、効果のない手続きとなります。

◆会社員の全量売電のケース
 ところで、会社員が自宅で行う太陽光発電であっても、平成24年7月以降、一定規模以上の太陽光発電設備により発電が行われる場合には、その送電された電気の全量について電力会社に売却することが可能とされています(全量売電)。
 会社員が行うこの全量売電は、電力会社との間で太陽光発電設備により発電した電気の全量を売却する旨の契約を締結し、その発電した電気を生活の用に供することなく数年間にわたって電力会社に売却するものであることから、会社員が反復、継続、独立して行う取引に該当し、課税の対象となります。

ゴルフ会員権等売却損の損益通算打ち切りへ! 2014年度税制改正大綱

 2014年度税制改正大綱において、「譲渡損失の他の所得との損益通算及び雑損控除を適用することができない生活に通常必要でない資産の範囲に、主として趣味、娯楽、保養または鑑賞の目的で所有する不動産以外の資産(ゴルフ会員権等)を加える」ことが盛り込まれました。これは、2014年4月1日から適用されます。
 これにより、ゴルフ会員権等の売却損と他の所得との損益通算が打ち切らます。

 ゴルフ会員権以外にもリゾート会員権などが対象となる模様ですが、改正前は、ゴルフ会員権等を売却したときの所得は譲渡所得として事業所得や給与所得などと合わせて総合課税の対象となり、譲渡損失が出た場合には、事業所得や給与所得など他の所得との損益通算ができました。
 過去には、損益通算による還付金額を試算して含み損のあるゴルフ会員権を買い取るスキームが横行したこともありました。
 所得税法では、他の所得との損益通算及び雑損控除ができないものとして、次のものを具体的に列挙しております。
ゞチ馬その他射こう的行為の手段となる動産
通常自己及び自己と生計を一にする親族が居住の用に供しない家屋で主として趣味、娯楽または保養の用に供する目的で所有するものその他主として趣味、娯楽、保養または鑑賞の目的で所有する不動産
生活の用に供する動産で(施行令)第25条の規定に該当しないもの
 上記は、譲渡所得について非課税とされる30万円以下の宝石、書画、骨董などを含む生活用動産ですが、今回の改正によって、△糧楼呂法崋腓箸靴銅駝、娯楽、保養または鑑賞の目的で所有する不動産以外の資産」が加えられ、具体的には、ゴルフ会員権やリゾート会員権などの動産をいいます。

 適用となる2014年4月以降は、上記の条文に規定する競走馬や別荘などを売却した場合と同様に、分離課税に移行され、他の所得との損益通算や雑損控除ができなくなりますので、該当されます方は、ご注意ください。
 なお、法人が所有するゴルフ会員権等は、これまでと変わらず、売却損を損金計上することができますので、あわせてご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成26年3月16日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

国税庁:2012事務年度、個人に対する所得税調査を公表!

国税庁によりますと、個人に対する2013年6月までの1年間(2012事務年度)の所得税調査は、68万2千件行われました。
 調査件数は、国税通則法の改正により、課税理由の説明などが原則義務化されて事務作業量が増加した影響から、前年度に比べ11.9%減少しました。うち約62%に当たる42万4千件から同10.6%減の8,578億円の申告漏れ所得を見つけました。
 追徴税額は同13.9%減の1,001億円で、1件平均126万円の申告漏れに対し15万円を追徴しました。

 実地調査における特別調査・一般調査(高額・悪質な不正計算が見込まれるものを対象に行う深度ある調査)は、前年度比20.7%減の4万6千件、うち約87%にあたる4万件から同20.0%減の総額3,894億円の申告漏れ所得を見つけ、同20.4%減の661億円を追徴しました。
 調査件数は、全体の6.7%でしたが、申告漏れ所得金額全体の45.4%を占めました。
調査1件あたりの申告漏れは839万円と、全体の平均126万円を大きく上回っております。


 また、実地調査に含まれる着眼調査(資料情報や事業実態の解明を通じて行う短期間の調査)は、前年度比41.5%減の2万4千件行われ、うち1万7千件から同35.4%減の656億円の申告漏れを見つけ、43億円を追徴し、1件あたり平均申告漏れは279万円でした。
 一方、簡易な接触は、同9.5%減の61万2千件行われ、うち36万8千件から同8.5%増の4,028億円の申告漏れを見つけ、296億円を追徴し、1件あたりの平均申告漏れは66万円でした。
 実地調査トータルでは、前年度比29.3%減の7万件の調査を行い、うち5万6千件から4,550億円の申告漏れを見つけ、704億円を追徴しております。

 国税通則法改正の影響で調査件数は3割減となりましたが、高額・悪質な事案を優先して深度ある調査を的確に実施する一方、短期間で申告漏れ所得等の把握を行う効率的・効果的な所得税調査が実施されております。
 そして、実地調査までには至らないものは電話や来署依頼による簡易な接触で済ます調査方針だと思われます。

(注意)
 上記の記載内容は、平成26年1月15日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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